オメガ時計特集:高価買取と狙い目のモデルとは?
- wisdom487
- 7月7日
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オメガの歴史と技術革新

1. ブランド誕生から初期の軌跡
オメガは1848年、ルイ・ブランがスイス・ラ・ショー=ド=フォンに工房を構えたことから始まります。高精度な懐中時計を次々と生み出し、社名変更を経て国際的評価を獲得しています。日本人にもなじみのある時計ブランドとなっています。
年代 | 主な出来事 |
1848年 | ルイ・ブランが時計工房を創業 |
1877年 | 「Louis Brandt & Fils」社設立 |
1894年 | 新開発のキャリバー「オメガ」を発表 |
1903年 | 社名を「Omega Watch Co.」に変更 |
1932年 | ロサンゼルス五輪公式時計に採用 |
2. 国際的評価の獲得
初期から各国コンクールで受賞を重ね、オメガは「高精度=オメガ」の地位を確立しました。知名度だけではなく実績も兼ねそろえているブランドです。
年 | 競技会・大会 | 受賞内容 |
1896 | アテネ五輪 公式時計 | 公式タイムキーパー |
1917 | 英軍用懐中時計供給 | 信頼性高評価 |
1925 | ジュネーブ天文台コンクール | 最優秀精度賞 |
1937 | ニュージーランド精度競技会 | 優秀賞 |
1896年アテネ五輪での公式採用が「世界基準」として認知を促進
1917年、第一次世界大戦の軍用時計供給で品質の耐久性が評価された
3. アイコンモデル誕生秘話
オメガを象徴する4大モデル誕生の背景。主にこの種類が本数的にも多く市場に出回っています。お買取りの現場でもおそらくオメガと言えばこれ!というモデルになります。
モデル名 | 発表年 | 特徴 |
スピードマスター | 1957 | タキメーターベゼル、手巻きムーブ |
シーマスター | 1948 | 防水構造、ダイバーズ仕様 |
コンステレーション | 1952 | 精度重視、天文台コンクール連覇 |
デ・ヴィル | 1960 | ドレス系、エレガントデザイン |
スピードマスター:モータースポーツ向けに開発。操作性重視のベゼルが特徴。
シーマスター:スクリューダウンケースバック採用で300m防水を実現。
コンステレーション:クロノメーター認定連続受賞による命名。
デ・ヴィル:シーマスターのドレスラインとして独立。
4. NASAと「ムーンウォッチ」の裏側
オメガの中でも特に知名度の高い、いわゆる月に行った時計「ムーンウォッチ」。NASAの公式試験をクリアし、1969年に人類初の月面着陸を果たしたスピードマスター。厳密な選定条件が設定されている。
試験項目 | 試験条件 |
振動耐性 | 5,000g の衝撃(6方向) |
温度耐久 | -18℃~93℃ 連続サイクル |
真空耐性 | 10^-6 Pa 圧力下 連続72時間 |
加圧試験 | 10^-6 Pa 圧力下 1.6μm の微小騒音検出 |
テスト合格率わずか1/5。選定された唯一のモデルが後の「ムーンウォッチ」となった。
宇宙飛行士の証言:
「極寒の月面でも精度維持」
「過酷な振動下でも針ズレはゼロ」
5. コーアクシャル脱進機とマスタークロノメーター
1999年のコーアクシャル脱進機実用化から、2015年マスタークロノメーター認証までの進化を比較。
項目 | レバー脱進機 | コーアクシャル |
摩耗度 | 高い | 低い |
メンテナンス周期 | 約3~5年 | 約7~8年 |
耐磁性能 | ~100ガウス | ~15,000ガウス |
精度(日差) | ±5秒 | ±1秒 |
コーアクシャル:摩擦を3分割する特殊構造で耐久性向上
マスタークロノメーター:METAS認証で15,000ガウス耐磁&日差±1秒を保証
6. 現代のブランド戦略
スウォッチグループ傘下でのシナジー強化や、SNS世代を狙った展開が進むオメガ。主な施策です。近年の地球環境にも考慮したモデルの開発にも力を入れている。
コラボモデル
『007』シリーズ限定版(映画公開に合わせ毎回新作発表)
世界的アスリートとのタイアップウォッチ
デジタルマーケティング
インスタグラムでの「Behind the Scenes」配信
オンライン上でのVR試着体験
サステナビリティ
リサイクル素材ベゼルの採用
CO₂オフセット工房の稼働
7. まとめ
1848年のルイ・ブラン創業から、1894年キャリバー「オメガ」発表、1903年社名変更に至るまでのブランド創成期を押さえた
1896年アテネ五輪公式時計採用や各国天文台コンクール受賞で「高精度=オメガ」の地位を確立
スピードマスター/シーマスター/コンステレーション/デ・ヴィルの4大アイコンモデルが生まれた背景と特徴を整理
NASAの極限試験(5,000g振動・極端温度・真空耐性など)をクリアし「ムーンウォッチ」として月面着陸を実現
1999年コーアクシャル脱進機導入で摩耗低減・耐磁性向上、2015年マスタークロノメーター認証で日差±1秒・15,000ガウス耐磁を達成
スウォッチグループ統合後はコラボモデル展開、VR試着やSNS発信などデジタル戦略強化、サステナビリティ施策でブランドの未来を築く






